2017/01/15 20:31
楽園の、と銘打たれたら表しようがない。
楽園の記憶を辿る。 宇宙には幾つあるかわからないけれど、地上にはたった二つしかなかった。だから地球のそれは貴重だったのだろう。対比すれば、片方の園には永遠に幼いものが生まれ、一方は私と幼心の君が共に眺める園。あるいは、あの子とあっち。若しくは、冒頭と結末。 私たちは楽園を一目見たかったから、各で楽園にあったというものを探した。科学の楽園や楽園の泉、閾値の順列、色色な花、水と血、新しい野、瑞瑞しい座、網の膜、鼬の骨。 清浄な気持ちでないと、また楽楽といられないと居られない所。 静謐な気分にされて、また悠悠と湧かされる場所。 延延に白く、また時時赤く黒く緑。 先には終わる。終わりには後を引く。 既に、全ての楽園は枯れ。終わりを待つ楽園だけが遠くに待っている。もう、わたし達の中には失われた方の楽園にずっといたい、なんてものもいる。 気を紛らわすためなんかに、楽園の景色を想像なんてするくらい。憧憬に、声、あ、と声が立つ。一人で眺めておっても、例え誰かと同じく出来たとしても、何にでも彼を見る。まだ辿り着けない。
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